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見えてきた「本当のこと」 

原 戸隠森林植物園 水芭蕉咲く 110521_cIMG_0002
福島第一原発事故について、6月6日(月)の東京新聞(ネット版)は、「3号機爆発は『爆轟』」という記事を掲載した。いろいろ検索してみたけれど、大手他紙は掲載していないらしい。この記事は、たとえ三次元でも直線上の2点が特定されれば、その線がどこに延びていくかを見定めることができるのに似て、今回の事故がどこに向かっているのか、誰の情報にウソが多く誰が正しい情報を早めに出してきたのか、を見定める重要な定点になると思う。

まず、当該記事について端的に言えば、次の2点がポイントだ。記事は財団法人エネルギー総合工学研究所の解析結果紹介として書かれ、その中で3号機の爆発が衝撃波が音速を超える「爆轟(ばくごう)」と呼ばれる爆発現象だったことを我が国の大手メディアとして初めて報道した。一方、爆轟の原因について同研究所はあくまで水素爆発によるもので、エネルギーの差は水素濃度の違いからきている、と分析して見せた。

これについて、海外ではとっくに報道されていて、このブログでも4月30日には取り上げている。もちろん、この段階では「疑い」として報じられたものだが、紹介したアーニー・ガンダーセン氏の解説には説得力があった。
そして、わが国でもようやく東京新聞だけが「爆轟」の事実を認める記事を載せたわけだ。ただし、原因はあくまで水素爆発による、とする分析結果をコメント抜きで掲載した。
4月末には少なくとも「海外では『爆轟』が疑われている」と報道できたはずなのに、「今ごろ」という報道になったのはなぜだろうか。そして、東京新聞以外の大手紙が無視しているらしいのはなぜだろうか。理由は一人一人が想像するしかないが、一つはっきりしたのは、帰納的に考えてアーニー・ガンダーセン氏をはじめとする海外の専門家たちの解説と報道の方が、国内のそれより基本的に早くかつ的を射ていると考えるのが合理的であるということだ。

国内では、最近になってようやくメルトダウンやメルトスルーを認める発表が行われているが、一月後には何が発表されるのか、それは海外の報道を見れば予測できる可能性が高い。
そこに、ちょうどいいタイミングで、さきのアーニー・ガンダーセン氏がネット放送局の独占インタビューに答えた内容をネットで読むことができた。以下では、同氏の言説がこの一月半ほどでどう変化し、何が変わっていないか、また、国内で報道されていない内容は何かを、インタビューの要約とともに整理してみたい。
なお、インタビューの翻訳版については「ダンディ・ハリマオ」氏のブログ「カレイドスコープ」の記事を使ったが、このサイトでは元の動画にもリンクが貼ってあるので、ニュアンスなどが微妙な部分についてはそちらをご覧いただきたい。
以下、オレンジはインタビューの要約(火星人による)で、黒字が当ブログの考察となる。インタビュー内容はトピック別にまとめたので、必ずしもガンダーセン氏の発言順ではないことをあらかじめお断りする。


【福島第一原発の今の状態】
・3号炉はまだ完全にはメルトダウンしていない可能性があり、NRCは「原子炉の底が割れる」恐れがあると見ている。
・いまだにヨウ素が検出されることから、燃料体が形を保っている3号炉か四つの使用済み核燃料プールで断続的に核反応が起きては収束するという、いわば「原子炉が呼吸をしている」状態と考えている。

《考察》
ガンダーセン氏は、あいかわらず「即発臨界」による爆轟と考えている。ただし、前出の動画では核燃料が飛散しているという認識だったのに比べると、その点は「チェルノブイリとは違う」という表現で修正している。しかし、即発臨界で爆轟を引きおこしても燃料体が原形に近い状態を保つことがあり得るのだろうか? この点は氏の矛盾点のように感じるが、皆さんはいかがか。

【何が起きたのか】
・3号機の即発臨界による爆轟が起きた。
・事故がチェルノブイリよりひどいという考えは今後も変わらない。当時、風が内陸に向かって吹いていたら、日本は滅びていたかもしれない。
・放射能の雲は海に出たあと、南に曲がり、さらに西へと曲がって東京に達した。その雲に含まれていた粒子は少なくともストロンチウム、セシウム、そしてアメリシウムで、燃料が損傷した証拠だ。

《考察》
栃木・茨城よりも東京の一部で線量が高いことについて、国内では「ホットスポット」の一語で分かったような気になって、その「しくみ」を追究する動きがないのに対し、ガンダーセン氏は「茨城迂回」の仮説を述べている。チェルノブイリよりひどいのは、放出されたものの大半が海上に運ばれたために地上では検出されていないからだという考えらしい。

【なぜ4号機が注目されるのか】
・事故後にNRCが在日アメリカ人に対して原発から50マイル(約80km)以上離れるように指示したのは、4号機のむき出しの燃料プールが火災になり、プルトニウムやウラン・セシウム・ストロンチウムが気化するのを恐れたため。
・大きな余震が起きて4号機が倒れたら、これまでの科学はいっさい通用しない。核燃料が地面に落ちて放射能を出している状態など、誰も分析したことはない。それはもう科学が想像すらしたことのない領域で、政府が何を言おうと飛行機に乗って東京を出るときだ。
・その場合、アメリカ西海岸はもちろん、北半球全体にホットパーティクルが及ぶ。

《考察》
国内の報道で気持ち悪いほど無視されているのがこの4号機建屋の倒壊懸念だ。そのため、オイラも傾いている状況を映像で示されてもなお半信半疑だった。ネットなどでこの問題を指摘する人は、ともすればデマで危機感を煽る人という目で見られがちだ。しかし、この説明を聞くと、事故当初からの海外の対応とともに、その懸念しているところが腑に落ちた。「プールを補強する」などとしている報道は、この件だろうと思っていたけれど、やはり、これについては全ての情報開示を求めていくべきだろう。

【現場が直面する課題】
・放射能は封じ込められてはいないが、拾えるような固形の破片から出ているわけではなく、汚染水から出ている。
・汚染水の脱塩や濾過では、フィルターや脱塩装置の放射能濃度が高くなりすぎて溶けるおそれがある。フィルターはプラスチック素材でできており、それを交換しようにも人は近づけない。
・地下水の汚染レベルを測定したという話をまったく聞かないが、非常に心配している。建物に亀裂が生じ、高濃度の汚染水が地下水に入り込んでいない保証はない。そこで、原子炉のまわりに堀を巡らせるのがいいと考えている。岩盤に達する20mくらいの深さまで掘り、そこに放射性物質を吸着する能力が高いゼオライトという物質を満たす。なぜ着手しないかわからない。
・すでに福島では(人手が不足し)アメリカからの作業員を受け入れている。経験則だが、250レム( 1rem=10mSv)を浴びたら人は死ぬ。10人が25レム被曝すれば、うち1人はがんを発症する。100人が2.5レムを浴びれば、うち1人ががんになる。被曝量が少なくても絶対にがんにならないわけではない。

《考察》
国内報道では、汚染水の放射性物質除去について、その「しくみ」に触れないため、フィルタが傷むことや、傷まないとしても極めて高い放射能を帯びるフィルタをどう交換するか、といった技術的困難点は意識されていない。当然、それに伴うリスクにも無関心なっているけれど、ガンダーセン氏はその点に警鐘を鳴らしている。
同氏は、淡々と福島第一原発で現在の基準250mSvぎりぎりまで被曝した作業員さんは、上記の25レム被曝相当の発がん率になると言っている。一時、NHKをはじめ各メディアが報じた「放射線障害には閾値(しきいち)」があるとする言説は息を潜めているが、このように説明する勇気はメディアにはないらしい。外国人の作業員については、報道された記憶がない。

【海洋汚染と水産物への放射性物質蓄積について】
・ウッズホール海洋生物学研究所によれば、福島の海は現時点ですでにチェルノブイリ事故時の黒海の10倍も放射能に汚染されているという。
・セシウムは筋肉に溜まり、魚肉を食べればセシウムが体内に溜まるおそれがある。ストロンチウムは魚の骨に溜まるが魚の骨を使った珍味を味わわないかぎり、魚を通じてストロンチウムに被曝するとは考えられない。
・遅かれ早かれマグロがダーティ・ボム(放射能汚染爆弾)扱いされる日が来る。2013年までには西海岸で水の汚染と、食物連鎖の頂点にいる魚の汚染が問題になると考えている。
・チェルノブイリ事故から30年近くたったのに、キノコを食べるドイツのイノシシはいまだにセシウムに汚染されている。一世代で消えてなくなる問題ではない。

《考察》
冒頭の研究所の見解は、一次資料に触れられなかったものの、同研究所の履歴を見る限り「単なるデタラメ」などではないだろう。チェルノブイリを上回る量の放射性物質が放出されたものの、地上ではそこまでの量は検出されないとするガンダーセン氏の見方と表裏一体となる懸念だ。
国内ではせいぜい、「○○で水揚げされたコオナゴが・・・」といった報道しかないが、マグロのような回遊魚に多量の放射性物質が蓄積されるとすれば、たしかに地球規模の汚染拡大となる可能性もある。このような「生物濃縮」は一般論として正しいが、今回の事故がマグロやカツオに及ぼす影響は、生態と季節などの要因が吉と出るか凶と出るかで程度に差があろう(むろん、程度が軽いことを祈るばかりだ)。
ただし、ストロンチウムについては、魚食文化になじみが深い日本人についてガンダーセン氏は見通しを誤っている。我々は、ダシや乾物、佃煮などで小型の魚を骨まで美味しくいただく民族だ。もちろん、これは彼の責任ではなく、とっくに国内のメディアや研究者が警鐘を鳴らしているべき問題だ。

【身を守るために】
・私なら太平洋産の魚を食べない。
・私たちの最近の調査から、家の中の汚染レベルのほうが外より高いことがわかっている。粒子をとらえる能力が高いフィルターのついた空気清浄機を使うことを勧めたい。

《考察》
空気清浄機のフィルタの種類を明示しているので、当初、広告かと疑ったオイラが愚かだった。これは特定の商品ではなく規格のことで、JISにもちゃんと規格があった。製品もそんなに高くない。
しかし、太平洋の魚は食べるなってぇのは、難題だ。鰹節までやられた日には、和食存亡の危機だ。しかし、政府にも水産業関係者にもそういうスケールでの危機感や価値判断はないように見える。とても大変なことは分かるけど、水産物は全量検査に近いような体制で放射線検査をするべきだ。
かつてBSE問題のときは米国にそれを求めたわが国が、水産物ではずいぶん及び腰なのは、すでに手遅れだからなのか? 当局には、ぜひ、事実をもって否定してほしい。ちなみに、BSE騒動以来オイラは米国産牛は食べていないし、今後も食べる予定はない。牛肉なら全く困らないが、それを魚介類・海藻に拡大するのは辛い。

【最終的な処理】
・1号機、2号機、3号機は最終的には諦めてコンクリートを流し込むときが来るかもしれない。炉心が冷えてわずかな崩壊熱しか出なくなれば、コンクリートで固めて放置するという選択肢を検討できる。
・問題は4号機で、使用済み燃料プールが建屋の最上部にあるので、コンクリートを流したら建屋が崩壊する。しかし放射能レベルが非常に高く、核燃料を取り出すこともできない。たぶん彼らは建屋のまわりに建屋を立てて、遮蔽と水を十分に供給し、それから中に入って専用容器(キャニスタ)に燃料を入れるのではないか。

《考察》
途中の工程は膨大な手数と時間が必要だとしても、最終的には、なんとか通常の解体に近い結果にできると思い込んでいたオイラには衝撃的だった。ガンダーセン氏はどうしてスリーマイルの処理工程をすっ飛ばして「コンクリート詰め」に言及したのだろうか。鉄筋コンクリートの寿命などプルトニウムの半減期にさえ遠く及ばないというのに・・・


このように、論点別に整理してみると、ガンダーセン氏自身の言説は一ヶ月前に比べて大きく変動しているところはない。ただし、「核燃料の飛散」については、データが不確実だったのか、自説を修正しているようだ。とはいえ、日本政府や東電のコメントがどれだけ変貌したかは、あらためて言うまでもなく、残念ながら今後の公式発表も同氏の「予言」に沿ったものになると考えざるを得ない。汚染の規模や4号機の状態については、注目していかなければならないだろう。
国内の言説では、「なぜ、そうなったのか」と自らのなかで報道に問い返す受け手が少ないのか、目の前の事象を論理的に整理しさえすれば見えてくる矛盾点や不自然な沈黙なども追及されていない弱さを感じる。また、国内の言説には、地球規模の原子力災害を引きおこしたという自覚が見られない点で、甘さをたしなめられた気分になった。
水については、オイラも「二つの水の恐怖」と題して、その1その2その3のエントリをアップしたことがあり、こんな話題ながら、専門家と見方が一致したのは嬉しかった。ただし、ガンダーセン氏は、「堀を設置せよ」と具体的な方策を示しているのが、さすが専門家だ。日本ではどうなっているんだろう・・・?
水産物の問題については、書きたいことがたくさんあるので、別のエントリにするけれど、やはり詳細な情報開示以外に、長期的かつ真っ当な取り組みはないと言っていいだろう。


【註】写真は戸隠森林植物園にて、逆川源流域の湿原植物群落。原発がらみの話題には、抗議の意をこめて、四季折々の美しい日本の自然の写真を添えていきますので、ご了承くださいネ。 美しい日本を取り戻そう! 自然な未来を考えよう。

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テーマ: これでいいのか日本
ジャンル: 政治・経済

2011.06.12 Sun 14:15
カテゴリ: ひとりごと
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