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復興すべきものは何か? 

苔 中房温泉 ミズゴケ属 101101_cIMG_4869
昨日(26日)、福島県飯舘村の菅野村長が首相官邸を訪ね、福山哲郎官房副長官に、住民の避難先の早期確保などを要望したところ、福山副長官から避難先として県外の数カ所を検討していると説明されたそうだ。村長はこれに対し、「仕事や生活を捨てて(県外に)行くとは言えない」と否定的見解を述べたそうだが、至極当然だと思う。この政権は、どうも肝心なことがわかっていないようだ。
飯舘村の村長は、総理の発言とされた「そこには当面住めないだろう。10年住めないのか、20年住めないのか、ということになってくる」(4月13日)という言葉を耳にしたときも、涙ながらに「これが政治家の言葉か」と憤ったそうだ。

この発言について、首相は「私は言っていない」と否定したが、オイラは言ったと思っているし、多くの方々もそう思っているだろう。百歩譲っても、二人の間でそういう会話があったことは、皮肉にも首相の言葉が裏書きしているので否定しようがあるまい。
この発言の酷さについては各方面からすでに一通りの批判があったが、オイラは「総理の立場と発言の重み」などとは別の観点から、あらためてこの問題を斬ってみたい。

いったい、菅氏も福山氏も、「日本の総理大臣、日本の政治家」なのだろうか。
あらたなエコタウンとやらは、「中心部はドイツの田園都市などをモデルにしながら、再建を考えていかなければならない」のだそうだ。海辺から高台へ、というだけならわかるが、唐突に出てきた「ドイツの田園都市」という発想はどうだろう?

どこの国にも地域にも、その土地の地形・気候・地理的位置などに立脚した生業や生活によって、独特の景観が時代による変遷を経て重層的に成立している。世界遺産や、わが国の文化財で言われる「文化的景観」とはこのことだ。「景観」というと美しい景色と勘違いされやすいが、これはそういう意味ではなく、人々の生活や産業などの文化が土地利用に特徴的にあらわれたものだ。したがって、これを保存しようとする試みは、文化財を守るという切り口から入るが、その景観を形成した人々の営みやコミュニティ自体を守る試みにほかならない。

だから、「ドイツの田園都市」を目指すという発想が総理のものか松本内閣官房参与のものか知らないが(どのみち参与を選んだのは菅さん)、この2人はそれぞれの土地がもつ固有の文化的な背景(アイデンティティと言っても良い)なんてものにはまるっきり興味も関心もないらしい。福山さんの考えていることも、この発想と軌を一にしており、被災した皆さんにはその故郷に、取り戻すべき(守るべき)様々な無形の価値があるということに思い至っていない。こんな人々に復興を任せて良いのだろうか。

真に復興するべきは地域コミュニティなのであって、そのためには「人と人」「人と土地」「土地と土地」の三つの結びつきのいずれもが大切にされなければならない。この点で、オイラが言う「景観」は、文化的価値だけにとどまるものではなく、人々の心やその営みまでを含んでいる。
菅野村長の言葉を聞いても、自分たちが何を見落としているのかに気づかない人々が要職についているとしたら、その政府は「心」がない政府だろう。

幸いなことに、オイラの知っている都市設計や街づくりのプロパー(工学系も多数)達は、こんな与太話は相手にするまい。柳田国男の『遠野物語』が鮮やかに示したように、東北にはわが国の「根っこ」と呼べるものがたくさんある。三陸一帯が「ドイツの田園都市」になれば、それらの多くが失われてしまうことを、まともな専門家たちは知っているから、そんなフザケた設計はしない。必要なのは、東北の、そして三陸ならではのアイデンティティを充分に継承し、なおかつ安全な集落だ。そういう人々にこそ、計画を立案させ、設計図を描かせなければならない。
オイラも、東北らしさ三陸らしさが失われない復興に向けて、およばすながら声を上げていきたい。

そういえば・・・いささか八つ当たり気味だけど、こういう切り口で見ると、先日から民主党があちこちで使っている「がんばろうNIPPON」のロゴも気に入らない。外国の方に向けて使うならわかるが、どうして国内向けのロゴに横文字なんだ?
本来、これ自体はそれほど大きな問題ではないのだけど、三陸の漁村を「ドイツの田園都市」に造りかえようという皆さんがやっているとなると、話は違ってくる。この人たちは、本当に「日本」を復興する気があるのだろうか?

いま、我々が復興すべきものが何なのか、表面だけの再建から脱却し、地域の共同体とか生まれ育った環境・景観というとらえにくいものの価値までを大切にするにはどうしたらよいか、多くの方に呼びかけて真剣に考えたい。


【註】原発がらみの話題には、抗議の意をこめて、四季折々の美しい日本の自然の写真を添えていきますので、ご了承くださいネ。

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テーマ: これでいいのか日本
ジャンル: 政治・経済

2011.04.27 Wed 20:34
カテゴリ: ひとりごと
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