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ホンマグロの国際取引禁止問題は幻想か? 

生鮮マグロ類の消費量推移(10都市)
「魚の旨さを知らねぇな!」
昨日、ホンマグロに関するワシントン条約のニュースを一緒に見ていた友人が言った。
この意見には一理ある。特に「鯨は賢いから食べてはいけないが、牛や豚は食べるために神さまが作ってくださったものだ・・・」なんて理屈を世界中に押し通そうとする連中に対してはオイラも声を大にして叫びたい。
でも、この日のオイラは先日のエントリのこともあって、言ってみた。「でもサ、最近、やたらとマグロばっかり食べるようになってない? 特に回るお寿司屋さんとか・・・」「う~ん、、、そういえばウチは回るお寿司しか連れてったことないなぁ、カミさん魚苦手だし・・・」その後、話は一気にお寿司屋さんモードになったので省略。
※.この記事では「マグロ」とだけ書いたときはマグロ類全般(カジキ類は除く)を指します。

この話は、マスコミの煽りもあって、このところお寿司を中心にマグロとりわけ「トロ」偏重の消費志向が進んでいるのではないかという仮説に基づいている。そこで、「ホントに日本人はマグロをたくさん食べるようになったのか」を確認することにした。
まず、農水省の消費地水産物流通調査に公開されている全国10都市の中央卸売市場(※)で調査した長期累年統計を使ってみた。
※.札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島及び福岡

マグロ類の消費量推移(10都市) 0から
1枚目のグラフは、寿司または刺身での消費が強く推定される「生鮮」の消費量推移で、そのうちホンマグロの部分をピンクに着色してある。グラフは3万トン以下を切り捨てたので、少しホンマグロがクローズアップされているけど、オイラの仮説「ホンマグロの消費が人為的に増加している」の、少なくとも「増加」は、ある程度証明できたのではないだろうか。
ただし、意外な発見もあった。マグロ類全体の消費は決して激増なんかしていない!

処理別のマグロ類の消費量推移(10都市)
いやいや、回るお寿司屋さんのマグロは冷凍だろ、、、と思って、マグロ類全体で冷凍物も含めてグラフ化してみた(2枚目)。
これでも、ホンマグロの割合が上昇する傾向は間違いないが、肝心のマグロ類全体の消費量は増えていない。あっれ~ぇ?
ちなみに、同じデータで魚種ではなく、「生鮮」か「冷凍」かで分類したものが3枚目である。こうしてみると、わが国のこの期間のマグロ消費動向から読み取れるのは、消費総量自体が増加しない(むしろ微減)中で、ホンマグロの占める割合が増加し、おそらく連動して「生鮮」の割合も増加したと言うことだ。オイラとしては、自分の感覚ほどには劇的な結果ではなかったけれど、考えてみれば、魚の消費全体は減少傾向にあるし、日本人の胃袋の容量や人口が激増したわけじゃないんだから、この結果は妥当かもしれない。高級品とされる魚種と、より高度な処理のものの消費割合が増えているということだろう。

だけど、それならどうして「国際取引禁止」なんて提案が出てくるのか、また、日本国内がこの動きに対してどうしてあまり騒がないのだろうか?

まず最初に思い至ったのは、2枚目のグラフに顕著な、「ホンマグロ」の比重だ。たったこれだけ・・・、しかも、マグロ自体をあんまり食べないオイラの魚食生活にとってはもっともっと比重は小さいワケだ。あくまで数字だけで見るなら「スワ、一大事」と押っ取り刀で馳せ参じるほどのコトかどうか。
こんなデータがあるモンだから、メディアの連中は、「世界の消費量の三分の一を占める日本」「この改正によって日本の輸入量は半減」というデータだけを流し、いかにも世論を煽るそぶりをしつつも、自ら本腰入れて「反対!」とは言えなかったのだろう。
わが国の魚食文化存亡の危機、というほどのインパクトかどうかはやや疑問だ。むしろ、広汎な魚種を見なおす好機にするような報道の方が良いのではないだろうか?

マグロの漁獲・輸出入動向
一方、この程度の増加が種としてのホンマグロの保存にインパクトを与えているのだろうか?
WWFジャパンが公開しているマグロの漁獲・輸出入量のグラフ(4枚目に拝借)は、詳細に検討すると時代ごとの日本社会におけるマグロの地位が読み取れて面白い。そして、確かに日本による輸入急増も読み取れる。ただし、それは20年前までの話で、しかもマグロ類一括だ。問題はこの20年の動向だろう。
もしかして、それ以前の漁獲量増大によってすでに安定的な輸入が難しい状態で「畜養」でしのいでいるのだろうか? 食物連鎖の上位に位置するホンマグロにとっては、これだけの漁獲が十分大きなインパクトを与えた可能性も否定はできないが、それにしては今回の動きと「時差」がありすぎる。
このグラフはこのような疑問には答えてくれない。それどころか、最新の動向や魚種別データが入っていない点は、悪意に解釈すればグラフ作成者の恣意的操作まで勘ぐってしまう。

「種の保存が危うい」のはどの時期のどのような漁獲・輸入が影響したのか、これについて説得力のある説明にはまだ触れたことがない。捕鯨禁止の議論でも科学的な統計による議論がない点が大いに不満なので、今回の流れが鯨同様の経過をたどること自体には危惧を抱いてしまう。
日本政府が「種の保存」のためにきちんとデータで議論をし、真に必要な制限には応じながら、一方で国内に健全な魚食文化を回復させ、次代に継承させるために有効な施策を講じることを願ってやまない。

追記:
今朝(14日)TVを見ていたら、TBSが「地中海のホンマグロは50年前の4分の1(聞き取り違いの可能性あり)」というデータを紹介していた。それじゃ、データが手にはいるはずだ、と思って探したら、あった。まだ十分な分析はしてないけど、ひとまずリンクを貼っておく。

[JWCS]ワイルドライフ ニュース ←「50年前の4分の1」が「養殖」? 誤訳か?
WWFジャパン

自分でもいささか携わっているから分かるけど、野生生物の生息数や密度は把握するのが非常に難しい。それでも資料がある以上は、厳密な資料批判も含めてそれに基づいた議論をしなければなるまい。
TV番組の中では、「日本の食文化」だけではアンチテーゼとして力不足と言うコメンテーターが多かった。オイラは、「そもそもわが国の食文化は決してマグロ(それもトロ)偏重じゃない」という立場なので彼らとはロジックも違うんだけど、いずれにしろ「食べ方」を見なおす必要がありそうだ。
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テーマ: このままで、いいのか日本
ジャンル: 政治・経済

2010.03.13 Sat 18:52
カテゴリ: ひとりごと
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でもノドグロは食べられる・・・ »

コメント

・・・いや~、食いしん坊でお恥ずかしい
>生命を維持するためには何か生き物を口にしなければならない!

そうなんですよね。
んで、そうである以上、そのものの自然な味を素直に受け容れて楽しみたいなぁ、、、なんて。

だから、「トロ」ばかりを求めて野生動物のマグロを檻に閉じこめて肥満させるより、赤身の旨味を覚えればいいのに、と思っています。
BSEの問題だって、無理して牛を肥育するために草食動物に肉骨粉を食べさせたのが発端だし、このところ人の欲望が自然の摂理を必要以上に歪めていると思う事例が重なっています。

ホンマグロだけが美味しいワケじゃなく、脂ののったマカジキなんて最高だし、白身も魚によって全部味が違って味わい深いです。
・・・ってことは、我々食いしん坊が増殖するのがホンマグロ保存の決定的な道ということに?!
【2010/03/14 06:38】
URL | kaseijin #migK7rhA[ 編集 ]
生きるとは。。。
+(*_*)+ おはようございます ♪~
おおぉ~、チョウ大作論文お疲れさまぁ! 心して読ませていただきました。

言いだせば際限がありませんが、そもそもこの地球上の争いの根源を為す歪みの多くは、
アングロサクソン系の多いヨーロッパ人たちの身勝手なご都合主義に起因するものが多いですよね。
種の保存は大切ですが、彼らの宗教を借りて言えば、その神は全ての口に入るものを人に与えてくれたはずだし。。。
話を飛躍させれば、ベジタリアンだって命ある植物を口にするわけです。
生命を維持するためには何か生き物を口にしなければならない! これが厳しい現実ですよね。

ところで話は変わって。。。『大トロ』偏重の昨今ですが、私は上質な赤身、特にミナミマグロのものが
好きです。 次がメバチかなぁ。
マグロとは種が異なりますが、脂の乗ったカジキも照り焼き・煮付け・生食と。。。私の大好物なんですよ。 
あ~ぁ、そんなこと言ってたらお腹が空いてきちゃったなぁ! (^_^;)v
【2010/03/14 05:45】
URL | あろま #-[ 編集 ]

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